公務員人事制度改革

人事評価が低くても毎年昇給!? 公務員給与を民間感覚へ

江村りさが徹底追及
平職員でも1000万?

まずは気になる公務員の給料表。通常、1級係員から始まり、そこから局長まで8段階に分かれ、それぞれの級に「号給」というこまかな給料額が定められています。ちなみに3級主任までは年齢でそのまま繰り上がるのでいわゆる平職員です。
ここで気になるのは、級をまたいでかなり給料額が重複している点。民間で言えばマネージャーなら600万円~など、役職に応じた額が普通ですが、京都市の公務員の世界では平員でも局長級に給料が達してしまう、なんとも不思議な給料表です。

京都市行政職給料表

見ての通り、級ごとの号給数は非常に額が幅広く設定されています。例えば3級なら149号給まであるので、通常の毎年4号給ずつ上がる仕組みで単純計算すると、なんと37年間!つまり同じ役職でも定年あたりまで昇給し続けます。その結果、ボーナスや残業代を含めると年収1,000万円を超える職員もおり、主任級の最大額を受けとる職員の平均年収は約780万円でした。民間で年収780万円といえばかなりの責任の伴う役職のはず。公務員では平でこれほどの高額所得になるのは違和感を覚えざるを得ません。

京都市職員給料表
頑張った人もそうでない人も給料が一緒

私の考える大きな問題はもう一点。民間なら仕事の出来具合で評価が良ければ他の人との給料
差ができますが、京都市の公務員は8割以上の職員(つまり管理職以外)に昇給差がありません。
事評価制度があるにも関わらず、です。さっそく人事評価制度の評価分布をチェックしてみると、下は30点から上は70点と大きな開きが…!それにも関わらず昇給額は一律なのです。
人事評価をする意味はいろいろあるとはいえ、給与反映がないのは、思わず「何のためにやるのだろ
う」と首をかしげたくもなります。評価制度自体も形骸化するはずです。私がそこで働いていたなら、最初はやる気に溢れて入社しても、そのうちやる気を失うかもしれません。実際に、昇進を目指す職員が受ける、係長認定試験の受験率は24%(2012年)しかおらず、およそ職員の4人に1人しか責任ある職務に手を挙げていません。

京都市昇給額が同じ!?
京問題点の総括

これらのことから、意欲を奪われてしまうのには理由があります。そして、この財政難の中で、頑張っていようがそうでなかろうが、高額な給料を受けとれてしまうのは制度としていびつです。人件費の削減は、これまでずっと新卒採用数を減らすことでの職員削減で行ってきましたが、そろそろ本格的に給料額自体の見直しや制度の在り方まで見直しに踏み切るべきです。

以上のことを踏まえ、私から二つの提案をしました!

昇給に差を設けよう

頑張った人がその分
昇給する仕組みに変えるべきです。

人事評価について

図で示している通り、人事評価に基づいて昇給に差を設けることを提案しました。今の誰でも一律4号給アップを改め、評価結果に応じて2~6号給へと段階をつくり、著しく評価の低い職員には「昇給なし」とすべきです。
これに対して、京都市は「管理職以外の職員は仕事の幅が広すぎて一概に昇給の差を設けるのは適さない」と回答します。しかし、国家公務員でもすでに職務に準じた給料に向け変わってきており、地方公務員にも時代に合わせた改善が求められています。他都市でも東京や横浜、大阪などですでに始まっている動きで、是非踏み込むべきです。

昇給の限度を是正すべし

定年間近まで給料が上がるのは、「役職も上がりその分の仕事を果たしたから」であるべきです。

給料表のイメージ

今の問題は同じ役職でも昇給し続け、しかもその額が管理職並みであるところにあります。役職に応じた月給の範囲をもっと適切な範囲に留め、頑張って昇格したからこそ得られる仕組みにしていくべきです。

この提案によって期待できる効果