物価高騰における京都市支援金の議案

京都市議会で11月市会に提案されている「中小企業等物価高騰対策支援金」について本日委員会にて質疑を致しました。
これまで新型コロナ対策として中小企業への補助金は実施されてきましたが、物価高騰対策としては今業況における本市初の支援金となります。

予算額は20億7,000万円で国から半分強の補助があるものの市で約9億円を支出するものです。

【事業概要】
交付対象者:中小企業・小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者
交付額:法人5万円、個人事業者3万円
交付要件:事業継続の意思
申請期間:令和5年1月初旬~(約2か月間)

まず、物価高騰によって影響を受ける事業者への支援という側面においては肯定しております。
とはいえ京都市の昨年度決算で言えば過去2番目に多い市税収入となり、物価上昇や海外経済の減速による下振れが懸念される中でも景気は緩やかに持ち直している状況下での20億円規模の経済対策であるため、中小企業の疲弊具合の把握など慎重な舵取りが必要となることから質疑をしました。

本来は原材料高騰の前年度比較や、事業規模によっての交付額の傾斜なども制度設計に加えるべきだったと思いますが、今回は幅広い事業者に簡素な手続きで迅速な支援を行うことを最優先に予算が組まれております。
物価高騰により本当に影響を受けて困っている事業者に適切に支援の手が行き届くよう、申請の皆様には事業目的を是非ご理解いただいたうえでのご判断をお願いいたします。

また、これまでの補助金でも課題と感じている、支援金の建付け等へのご意見を聞ける受け皿の必要性についても委員会で改めて求めました。
申請の受付や問い合わせは委託業者に任せており、事業そのものへの今後に向けた切実なご意見などを吸い上げ、集約する仕組みが不足しているのが、私も市民の方から度々ご相談を受ける中で非常に課題と感じております。

今回は市内の法人23,000件、個人事業者25,000件を対象にした大規模な事業です。
事業が円滑に運営され、かつ納税者にとって納得のいくものとなるよう本市に求めております。

京都市議会議員 江村りさ