損失額 約26億円

20131007121901.jpg決算議会の局別質疑3日目。
本日は教育委員会にかかる事業に関して審議を行いました。

今回私が題材に挙げたのは横大路小学校の移転事業について。
実は移転計画が出来たのは今からもう20年以上前の話で、
その間小学校の児童数は400名強から200名弱へと激減しております。
今や一学年につき1クラスしかない状況で、本来なら学校の統廃合の話が
持ち上がってもおかしくないほどですが、なんと校舎の移転(新築)の計画が
まだ見直されぬまま存続しています。

当初計画の立てられた昭和63年頃は、景気も良く周辺の土地区画整備をして
児童数増を見込んでおりましたが、その後バブル崩壊と共に区画整備の動きは
一気に滞り、現在からあとまだ20年近くの時間を要するとの話も出ています。
(つまりこの先も児童数増をそうすぐには期待できません。)

学校周辺の区画整理ができないと新たな敷地が確保できないため移転はできません。

そうして、児童数増を見込んで余分に取得してしまった土地が約4,000?強。
平成2〜4年当時の取得額は29億6700万円。
現在では3億3000万円ほどの価値しか見込めず、結果約26億円の損失です。

しかも、現地を伺うと、現在使用中の体育館は耐震工事中。
理由を伺うと
「ぎりぎりまで我慢したが移転まで数年間かかるためやむなく整備した」
とのこと。
本当に早急に校舎を移転し、問題解決を図る見通しを持っているのでしょうか。
以前に「25年度辺りには整備開始の可能性」も示唆されていた計画であるだけに、
費用便益の観点からしても無駄遣い、また無計画とも感じられます。

民間でも事業の見直しというのは逐一行われ、また大規模な見直しにおいても
時には迅速に決断しなければいけない、経営に大切な要素です。

本来なら、計画を立てた時期と比べ周辺の状況も変わっていることから、
実現可能性をもっとシビアに考えて迅速な事業見直しを図らなければなりません。
後手にまわってしまえばしまうほど損失額はさらに拡大することになります。

地元の方も20年以上経過した計画にもう待ちくたびれておられます。
きちんと現状をお話したうえで、決断力のある事業見直しと何より早期解決をする
よう強く求めさせていただきました。

京都市会議員 江村理紗