いじめアンケートの強化を!

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今年度において、教育分野に関しては、
いじめ対応の強化、高校の教育制度改革について力を入れています。

先日の代表質問でもいじめ問題を取り上げ、概要をご報告させていただきましたが、
その中のいじめアンケートの改良提案について特に多くの方からご反響を
いただいたので、今回改めて詳しい内容をご説明させていただきます。

まず、京都市のいじめアンケートの内容は以下4項目です。

「京都市いじめアンケート」

1.友達とのことで悩んでいることはあるか。<記述式>
2.悩み事は次のうちどれか。<選択式>
3.友達からどのようにいじめられているか。<記述式>
4.いじめをなくすためにはどうすればよいか。<記述式>

京都市のアンケート調査によるいじめ発見は、全体のわずか2%です。
ちなみに全国平均では20%以上がアンケートによって発見されています。

また、他都市で実施されているアンケートも多数取り寄せさせていただいたので
その中で一例を挙げます。

「熊本市いじめアンケート」

1.今の学年になって、いじめられたことがありますか。<選択式>
2.だれからいじめられましたか。<選択式>
3.どんないじめを受けましたか。<選択式>
4.今もいじめは続いていますか。<選択式>
5.いじめられたことを誰かに相談しましたか。<選択式>
6.だれに相談しましたか。<選択式>
7.相談しない理由はなんですか。<選択式>
8.あなたは、だれかがいじめられているのを見たり聞いたりしたことが
  ありますか。<選択式>
9.あなたは、いじめを見たり聞いたりしたとき、どうしましたか。<選択式>
10.あなたは、自由に使える携帯電話やパソコンを持っていますか。<選択式>
11.インタネット上には、学校がつくったものではない学校についてのホームページが
   あります。このことについてお尋ねします。<選択式>12.あなたは、今の学年になって、メールやインターネット上の掲示板などを
   使っていじめられる「ネット上のいじめ」を受けたことがありますか。<選択式>
13.どんないじめを受けましたか。<選択式>
14.「ネット上のいじめ」は今も続いていますか。

熊本市に比べると京都市のアンケートは質問項目が1/3しかありません。
熊本市のアンケート内容には、いじめの被害者に対してのみでなく、いじめを
把握している第三者の児童生徒も視野に入れ、ネットいじめといった最近の
新たないじめ問題の傾向にも触れています。

京都市はアンケートをもっと有効活用する必要性があります。そのため他都市を参考にしたアンケート内容をより充実させることと共に、
以下の提案をさせていただきました。

<要望内容>

・各学校の裁量を残しながらも、統一的なデータを残すため基本質問項目の充実
 (マークシート式の多用)
・アンケートを学校内での児童生徒の指導用に使うのみ留まらず、教育委員会で
 京都市のいじめ問題の傾向と対策強化のために用いること
・生活実態調査の一環としてでなく、いじめ問題単独でのアンケートにすること
・アンケートをとりやすい環境を整えること
 (自宅に持ち帰って記入、マークシート式の多用など)
・アンケート実施回数の増加

このご指摘をさせていただいて以降、
京都市議会でもいじめアンケートを強化しようといった関心が高まっております。
これから新たなアンケートシート作成に取り組まれているため、
より児童生徒をいじめの闇から救えるものにできるよう努めたいと思います。

京都市会議員 江村理紗