子供の遊び場の確保

京都市では、大学入学と同時に他府県から多くの学生が移り住んできてくれるものの、就職や結婚を機に他府県へ出て行ってしまい若者の流出が深刻化しています。市内での消費活動や税収面からも若者に住んでもらうことは自治体としては不可欠であり、「働く場所がない」、「子育てしにくい」との声に応える努力が必要です。

京都での子供の遊び場

そのため魅力的な働く場の誘致に向け提言すると共に、子育て環境においても、保育環境の整備や児童館及び学童保育の全小学校区への設置、塾いらずの公教育の実現などに向け現場のお声を伺いながら様々な政策提言を続けてまいりました。

中でも今回は子どもの遊び場の提言についてご紹介いたします。子育て世代の方々からのご意見として特に多いのが乳幼児の遊ぶ場所の不足です。乳幼児は特に転倒・転落の危険もあるため、一般的な公園で遊ばせるより室内での遊び場が求められています。京都市内では、こどもみらい館が中京区にあるのものの、その他は伏見区(ピュアハートランド伏見桃山@MOMOテラス)や南区(キッズUSランド@ダイエー桂南店・スキッズガーデン@京都桂川店)などに民間施設があるのみで、滋賀や大阪、亀岡など市外に遊びに連れて行かれているケースが少なくありません。

そのため、平成11年に開設された京都市のこどもみらい館内のこども元気ランドは、開設以来大変な人気を博しています。子育て世代の認知度は非常に高く、市内の至る所で「もっと生活圏内にこどもみらい館のような遊び場がほしい」「こどもみらい館の周辺地域は連れていける場所があり羨ましい」とのお声を伺います。京都市では民間事業者の遊び場自体も少ないのですが、やはりこういった遊び場はいつでも気軽に連れていけることに価値があり、そのため無料もしくは安価で遊ばせられる施設が強く望まれます。また、こども元気ランドで実施されているように、子育て相談などにも対応することで、子育ての孤立化の解消にも繋がります。
こどもの遊び場の有無は、子育て環境の魅力度を図るうえで、大きなバロメーターとして捉えられるため、全区役所・支所に一時預かりできるプレイルームを設置、また、全行政区に「子ども未来館」を設置し、子育ての負担軽減と乳幼児の遊び場の確保を求めました。
令和2年現在は新たに阪急京都線洛西口駅の市交流促進・まちづくりプラザ内にキッズランドが開設されております。将来を見据えた子育て環境の充実に向け取り組みを進めてまいります。

 

チラシ30号2019年2月25日発行より抜粋