京都駅のホームレスへの対応(補足)

__.jpg

先日のブログで京都駅八条口で問題となっていたホームレスの
問題をご報告しましたが、この件で少し補足をさせていただきます。

前回は「快適な公共空間」を主眼に述べさせていただきましたが、
「保護」の観点でホームレスの方への対応についても述べたいと思います。

ホームレスの方のお一人は、「京都駅よりご移動をいただいた」との旨を
書かせていただきましたが、より丁寧に説明すると京都市が所管する
『緊急一時宿泊施設』に入っていただきました。

実は昨日ご移動いただいた1名以外にも稀に京都駅に居座るホームレスの方が
2名おられ、その方々も含め一時宿泊施設に移動をしていただいています。

京都市では、、ホームレスに対して、健康悪化を防止することなどを目的として
緊急一時的な宿泊場所を設けています(委託)。
この施設は一定期間の利用を原則としていますが、
その中で就労意欲のある利用者に対しては、ホームレス自立支援施設の利用を
促すなど就労を支援するほか、利用者の健康管理のために福祉サービスの提供
も行っています。

私も一度訪問をさせていただきましたが、
ホームレスの方が自らの意思で安定した生活へと一歩を踏み出してもらう
橋渡しとして、現場では少ないコストで本当に賢明な対応がなされています。

行政側が一年余りに渡り、保護の意味も含めて一時宿泊施設に移動するよう求め、
ようやく施設への移動が実現した今回の件。
京都市のホームレスは他の近隣都市よりは少ないとはいうものの、まだまだ
氷山の一角に過ぎません。
非常に難しい問題ではありますが、一つひとつ対応していく他ないようです。

まだぼんやりとですが、
市民生活を支えるという行政の福祉面での役割にも限界があるので
自立の先には人との繋がり持てる生活環境が必要だと感じています。

地域の個々人の関係性が希薄化する時代の流れの中で、
行政の言う「地域コミュニティの強化」にいまいちピンとこない方も多いかも
しれませんが、例えば地域の方との協力や付き合いは、いざという時に社会と
個人を繋ぎとめてくれます。
私自身も議員となって初めて気づかされたことですが。

難しい問題でまだ私自身もしっくりとくる答えを見いだせていませんが、
今後の課題としたいと思います。

京都市会議員 江村理紗