市立看護短大が存続を延長

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五条壬生川の京都市立病院に併設されている京都市看護短期大学。
この大学では、昭和24年から半世紀以上に渡り、京都市の医療業界に多くの看護師を輩出しています。

しかし昨今では、少子化や四年生大学への希望者の増加など時代と共にその役割を終え、
京都市では平成22年度から事業を存続しないことが決定し、学生募集を停止していました。
そのため、本来は今年の3月ですべての学生が卒業となり閉校するはずでした。

しかし、今年になって不登校で実習単位が足りなかった生徒が2名、卒業できませんでした。

そこで市立看護短大は、その2名の生徒が卒業するまで「大学は存続する」という方針に出ました。

もちろん存続には運営資金がかかります。
それがどれくらいかと言いますと、なんと約2億円もかかるのです。

【内訳】 職員の人件費 + 運営費 ⇒ 約2億円
(職員数: 教員18名 + 事務員4名 = 計22名)

※参考 民間の専門学校(1学年40名×3学年の計120名の規模の学校)
(職員数: 教員10名 + 事務員2名 = 計12名)

つまり生徒1人につき、約1億円もの税金が投入されるということです。
また、民間と比べても生徒2人のために22人という職員は多すぎるのではないでしょうか(上記「※参考」の部分参照)
市民の皆様は、この税金の使い道に本当にご納得していただけるのでしょうか?

文部科学省の指導では、生徒が残っている場合閉校を認めないという方針です。
しかし、生徒2人のためだけに大金を投入する、これが民間の大学なら考えられるでしょうか? 
そもそも廃校が決まっていた大学であり、不登校を把握していたならば他にも対策がとれたはずでしょう。
他校への斡旋、相談等含めた、廃校への積極的な措置をとることがなぜできなかったのでしょうか。
またこの様なことでは、出席日数が足りていない学生が今年度で卒業できない危険性もあります。
留年になってしまえば同じことが続くだけです。そうなると、再度存続を検討しなければならない。
そうならないためにも、学生の教育の進捗を見ながら、学校側で徹底的な卒業に向けての管理する必要性があります。

以上のことから、職員の業務の見直し、早期の転校などを含め早急に事業廃止へ向けて取り組むことを強く追及するよう指摘を致しました。
そして、このような他の事例が発生しないよう今後の対策を示すよう指摘してまいります。