局別質疑も本日で一区切りで、
連日連夜質疑に向けて調査・準備に追われることから一旦開放です。
今議会の議題も特に目立つ点、追求や提案をした点においては
順次ご報告したいと思っておりますが、まずは私の所属する
第3分科会(交通・水道・消防)でもっとも大きく取り扱われた
水道料金値上げの是非についてご報告をさせていただきます。
今回の水道料金の値上げ案は
水道料金9.6%値上げと下水道料金3.0%値下げで、
上下水道平均3.7%の値上げになる予定です。
一市民として、議員となる前は公営企業の値上げに対して懐疑的でした。
公営企業は”運営が厳しくなれば値上げする”といったイメージがあり、
十分な経営努力がなされていないのではないかと感じていたためです。
しかし今回、経営状況、市民負担、将来負担について広く検討した上で、
やむを得ず料金値上げを承認するつもりです。
【理由】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
京都市で水道を利用しているのは約300万世帯で、
単身世帯が増加する中で登録世帯数自体は増えているものの、
人口減(世帯当たりの水道使用量減)、節水の電化製品の増加で
水道事業全体の収入は減少傾向にあります。
そのため水道事業は年々経営悪化に苦しんでいる状態です。
その上、昨年度は西京区で老朽化した水道管が破損し、断水・濁水、
そしてガスの供給停止となったように、水道管老朽化は著しく、現時点で
耐用年数を超える配水管が約560キロメートルにも及んでいます。
行政改革でコスト削減をしながら何とか年間30億円を捻出して
配水管の更新を行っていますが、更新率は年間0.5%程度。
現行では20年後に全体の60%以上が耐用年数を上回る見通しです。
ここでネックになっているのが水道料金なのです。
現在の京都市水道料金は収益が少ないにも関らず、国の補助金対象
となる料金水準にも達していないために補助が出ません。
補助を受けるためには料金を値上げせざるを得ない状況です。国の補助がなければ残念ながら京都市の老朽管対策は追いつきません。
将来へのツケを増大させ続けることはできません。
ここまで運営の厳しい状況を放置してきたこと事態が問題ですが、
水道料金を上げると配水管更新率は0.5%から2.0%になります。
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これらの内容を踏まえ、水道料金の値上げは承認する予定です。
ただしその分、今後もより一層水道事業のコスト削減については、
厳しく追求をして参ります。
一般家計にご負担がかかることが大変心苦しいと感じておりますが、
何卒ご理解をいただきますようよろしくお願い致します。
京都市会議員 江村理紗