先日、京都市右京区にある「Pagong(パゴン)」というお店を訪問させていただきました。
ここでは、染色工場として培ってきた技術を活かし、
10年前から独自のブランドを立ち上げて伝承着物柄のアロハシャツやカットソー、
小物などを製造、販売しておられます。
呉服関係の商売は衰退していくなかで、京都市としても補助金等の支援を講じていますが、
財政状況の厳しいなかで一件あたりにそれほど多くの支援を行えないため、
実際にどういった方法が望ましいのか、
苦境の中から新たな道を切り開かれた会社にお話しを伺いました。
ここでは、伝統技術と現代のライフスタイルの調和や、
古くからの個性を残しながらの現代的なセンス、
メッセージ性、そして手軽さなどを押し出して商品開発をされていました。
ただし、製造は徹底的に日本に拘り、手抜きのない伝統工芸の技術を惜しみなく使っています。
作る工程を見れば尚更ですが、商品を見るだけでも魅力が伝わってきました。
行政として個々の商品開発へのアイデアの提供支援を行うのは難しいですが、
魅力ある商品をいかに売り出すか、販路を生み出す支援は規模は別として可能ですね。
京都市でも、パリで京都のものづくりを発表する交流会議などが実施されていますが、
今後は「事業の延命措置」ではなく、「がんばる企業への支援」が必要ですね。
お店の方のご協力で現場のすがたを拝見でき、また貴重なお声もいただきました。
改めて京都の魅力をいかに発揮していくか考えさせられます。
京都市会議員 江村理紗