クマ“出没情報”の見方と、注意点について

秋はツキノワグマが冬眠に備えてエサを多く確保する時期であり、例年12月上旬頃まではクマの行動が特に活発になります。

京都市内でも度々クマらしき動物の目撃情報が寄せられていることから、アーバンベアの危険性が身近に迫っている肌感覚があると思います。

もしも京都市内でクマやクマらしき動物を目撃した場合は110番通報もしくは最寄りの区役所窓口へご相談ください。

ここでは行政の情報を受け取る方法、現状の目撃情報の実態、不安な際の更なる確認方法についてお伝えしたいと思います。

■防災・防犯情報メールの登録

クマやクマらしき動物の目撃情報が入った場合、該当学区の自治連合会や教育機関に情報共有がなされます。

また、個人で情報を受け取る場合は京都府の防災・防犯情報メールをご登録ください。

登録方法の案内ページURLはこちらに記載しておきます。

■「クマ目撃情報」=「クマが必ずいた」というわけではありません

ここで一つ知っておいていただきたい大切なポイントがあります。

行政(区役所・警察署など)には、

地域住民の方から「クマを見た気がする」「クマらしき影が動いていた」

といった通報が寄せられます。

この時、行政はなるべく早く地域の安全を確保するため、パトロールによる現場確認より先に、防犯メールで周辺に告知を行います。

つまり、防犯メールが届いた段階では、

まだそれが“本当にクマだったのかどうか”は確認できていない状況です。

実際のパトロールで、

〇足跡

〇糞などの痕跡

〇樹皮のひっかき跡

〇近隣で複数の目撃情報

といった「クマがいたと断定できる証拠」が見つからないケースも少なくありません。

にもかかわらず、防犯メールだけが先行することで、本来クマが確認されていない場所まで“出没したらしい”という誤った噂が広がってしまうことがあります。

■情報の精度を上げるには「クマ出没情報マップ」を確認

京都府では、実際に痕跡が確認された場合や、複数の目撃情報が裏付けとなった場合に、

「クマ出没情報マップ」へ公式情報が掲載されます。

携帯からのアクセスも可能ですが最新情報などの表示にシステム上の難があるためパソコンでの確認をお薦めします。

このマップは平日は毎日更新されるため、

巷の噂ではなく精度の高い情報を把握したいときに非常に参考になります。

「自宅周辺が本当に危ない状況なのか知りたい」

という方は、まずこのマップをご覧いただくのがおすすめです。

また、行政として警戒が必要とされるエリアには注意喚起の看板も設置されます。

地域の安全のためにも、確かな情報を正しく使いながら、過度に不安になりすぎず、適切な対策を心がけて頂ければと思います。

アーバンベアの市内出没が危惧され始めたのは最近のことで、行政として現状は市民相談窓口の区役所が前に立ち日々対応に励んで頂いております。

今後、京都府および京都市の野生鳥獣対策を行う部署間での連携、すでにアーバンベア対策に取り組んできた他都市事例の導入も必要です。

秋の決算議会では江村より代表質問でもアーバンベア対策について提言致しました。

クマの生態への理解など広く実態を捉えつつ今後も適切な対応に向けて提言をしてまいります。

京都市議会議員 江村りさ